フォークリフトのオイル交換時期・タイミングはいつがベスト？

リフトのタイヤ価格を手間なく下げる方法とは？

フォークリフトのオイルというと、普通の自動車のようにエンジンオイルがすぐに思い浮かぶかもしれません。
もちろんエンジンオイルも重要ですが、フォークリフトには他にもさまざまなオイルが使われており、すべて定期的な交換が必要です。
では、フォークリフトで使われているオイルと、それぞれの交換時期について見ていきましょう。

エンジンオイル

フォークリフトで使われるエンジンオイルの交換時期は、1カ月から3カ月ごと、もしくは稼働時間が200時間から500時間です。

フォークリフトは頻繁にエンジンを始動したり停止したりします。さらに、車体に対して大きかったり重かったりする荷物を運ぶため、アクセル操作が多くなり、普通の自動車に比べてエンジンオイルの劣化が早いのです。
遅くても3カ月ごとにエンジンオイルを交換し、エンジンが長持ちするようにしましょう。

加えてエンジンオイルを交換する際には、オイルエレメントの交換も考えるべきです。オイルエレメントは、古いエンジンオイルに含まれる金属粉などをきれいにするフィルターのような役割を果たしています。
エンジンオイルの交換を2回したら、1回はオイルエレメントも交換しましょう。

ハイドロリックオイル

フォークリフトが多くの荷物を運ぶために必要なシリンダーは、ハイドロリックオイルと呼ばれる作動油によってスムーズに動いています。

ハイドロリックオイルも古くなると潤滑油としての役割を果たさなくなってしまうでしょう。

そこで、ハイドロリックオイルは、6カ月ごと、もしくは1,200時間の稼働で交換する必要があります。

ATF（オートマチックトランスミッションフルード）

オートマチックのフォークリフトを使用している場合、定期的にATFの交換が必要です。特に、変速の際に大きなショックを感じるようになったら交換のタイミングといえます。

ただし、ATFはあまり頻繁に交換するべきではありません。変速の際にショックを感じないのに、一定期間が過ぎたからといってATFを交換するとミッションを傷めてしまう恐れがあります。
ATFの交換は、整備に詳しい人に尋ねてからの方がよいでしょう。

ミッションオイル

ミッションのフォークリフトの場合も、同様にミッションオイルの交換が必要です。
ATFと同じく、変速でショックを感じたり、ギアの入りが悪くなったと感じたりしたら交換のタイミングと考えてよいでしょう。

フォークリフトは定期的に点検整備を行うべきです。

フォークリフトを点検する目的は、故障を減らすためであり、結果として経費の削減につながります。

フォークリフトの運転操作や日常的な保守点検が適切に行われていないと、故障する頻度が高くなってしまうでしょう。

一方で、定期的にオイル交換などの点検整備を行えば、故障しにくくなるだけでなく、エンジンなどを長期にわたって使用できます。

オイル交換などの点検を怠ってエンジンを交換する費用よりも、オイル交換などの点検にかかる費用の方が少ないので、修繕費用や突発的な出費を減らせるのです。

もちろん、フォークリフトの点検をしっかり行えば、事故を起こすリスクも少なくなり、安全に作業を進められるでしょう。

フォークリフトの点検は任意ではなく、義務です。

フォークリフトの適切な点検は、労働安全衛生規則第151条の25に定められています。一日の作業を始める前に、始業点検を行わなければなりません。

さらに、始業点検で異常が見つかった場合には、すぐに補修するか、他の必要な措置を講じることが求められます。

点検も補修も、労働安全衛生規則で義務付けられているので、しっかりと遵守することが重要です。

フォークリフトを点検する際には、意識しておくべき注意点がいくつかあります。
安全にフォークリフトを点検し、作業で使い続けるために、点検する際の注意点を3つ見ていきましょう。

1. 使っていないフォークリフトでもオイル交換は必要

時折、ほとんど使っていないフォークリフトのオイル交換は必要ないと考える人がいます。しかし、使っていないフォークリフトであっても、1カ月ごと、もしくは稼働時間が100時間程度でオイル交換が必要です。

エンジンオイルなどのオイルは、使っていなくても時間とともに劣化していきます。フォークリフトを動かしていないからといってエンジンオイルをそのままにしておくと、いざフォークリフトを動かしたときにエンジンへの負担が大きくなるのです。

劣化したエンジンオイルや古いオイルエレメントを使っていると、エンジンにとって大きなダメージになる恐れがあります。
フォークリフトをしばらく使っていないとしても、稼働前のエンジンオイルの交換と点検が重要なのです。

2. 始業点検では安全保護具を使う

フォークリフトを使い始める前の始業点検は、労働安全衛生規則で定められています。始業点検をする際には、作業に適した服装をして、必要に応じて装備を身につけなければなりません。

必要な装備の中にはヘルメットや手袋、安全靴、安全メガネなどが含まれます。点検でフォークリフトを動かした際に思わぬ事故にならないよう、必ず安全第一で点検に臨みましょう。

3. 点検時はフォークリフトを平坦地に置く

フォークリフトを点検する際には、必ず平坦地に置いて作業すべきです。フォークの先が床に付いていること、エンジンが停止していることを確認しましょう。

チェンジレバーはニュートラルにし、急に動き出さないようにします。フォークリフトの点検中に何らかの理由で動き出してしまうと、重大事故が発生する恐れがあるため、安全を確保してから点検を開始してください。

フォークリフトのオイル交換は、定期的に行うことでエンジンを長持ちさせることができます。エンジンオイル、ハイドロリックオイル、ATF、ミッションオイルなどの種類によって、交換すべきタイミングが異なる点に注意が必要です。

オイル交換などの点検をしっかり行えば、修理の頻度も少なくなり、経費を削減できるでしょう。また、フォークリフトの点検によって、オイル交換の他、タイヤ交換が必要だと判明することもあります。

このページの情報を同僚の方やお知り合いにも共有したい場合は、こちらのフォームにメールアドレスをご入力ください。