差し込み長さ誤認による製品破損などの事故事例|フォークリフト安全対策ガイド

差し込み長さ誤認による製品破損

フォークリフトはとても便利な荷役自動車ですが、安全対策を講じた上で運転しなければ事故を招いてしまいます。フォークリフト自体はそれほどスピードが出るものはありません。しかし、人命に関わる事故が起こる恐れもあるのです。

当記事では、フォークリフトで起こりえる事故について解説し、事故を未然に防ぐための対策を考えます。

フォークリフトで多く報告されている事故事例

フォークリフトの事故事例

フォークリフトは、物流倉庫などで日常的に使用されています。しかし、運転者や周りにいる人が気をつけていないと、大事故が起こる恐れもある自動車です。

では、フォークリフトで多く報告されている事故事例を見ていきましょう。

差し込み長さの誤認による事故

フォークリフトで起こりがちな事故の一つが差し込み長さを誤認したことによる事故です。

手前と奥に並んだ2つのパレットのうち、手前のパレットだけを持ち上げようとフォークを差し込んだものの、差し込み長さを誤認して奥に差し込みすぎてしまった結果、奥のパレットを向こう側に倒してしまうなどのケースが考えられます。

フォークがどれだけ入っているのか運転席からは分かりにくいことが、主な事故の原因です。

さらに、同様に差し込み長さの誤認により、倉庫の壁を傷つけてしまったケースもあります。

 

視界が荷物で遮られている状況下での衝突

フォークリフトに荷物を積みすぎたため、視界が遮られてしまった結果、事故が起こるケースも報告されています。

前方の視界が荷物で遮られていると、真正面にある別の荷物や作業者が目に入らず、激突してしまうのです。

 

パレットに乗っていた従業員が転落

フォークリフトで起こる死亡事故の中でも、もっとも多いとされるのが転落事故です。

特に、フォークリフトのフォークの部分や、高く持ち上げたパレットの上で作業していた作業員が転落する事故が多く起きています。

しかし、パレットの上に立って作業するのは本来フォークリフトの使用目的ではない点に注意が必要です。

 

マストやヘッドガードに挟まれる

フォークリフトの事故の中で数は少ないものの、死亡事故に至りかねないのがリフトのマストやヘッドガードに挟まれる事故です。

フォークリフトの運転席を保護するものをヘッドガード、フォークを上下させる部分をマストと言いますが、その間に挟まれてしまうケースがあります。

 

坂道の走行している最中に荷崩れ

フォークリフトで起こりえる他の事故が、荷崩れです。特に、坂道や未舗装道路を走行中に起こりやすい事故で、フォークリフト自体も転倒する危険性が高くなります。

さらに、急に人が飛び出してきて急ブレーキを踏んだ結果、荷崩れが起きてしまったり、運転手が外に投げ出されて大けがをしたりする事故も起きており、軽視できない危険といえるでしょう。

それぞれの事例を踏まえた必要な対策

フォークリフトではさまざまな事故が起こり得るため、それぞれの事例やリスクを踏まえた対策を講じる必要があります。
では、それぞれの事例に適した対策を紹介しましょう。

差し込み長さの誤認による事故

差し込み長さの誤認による事故を防ぐための対策としては、パレットの奥行きに合わせてペンキなどでマーキングしておくことが挙げられます。
マーキングしてあれば、パレットの奥行きが視覚的に分かるので、運転者も差し込み長さを誤認しにくくなるでしょう。

さらに、パレットの奥行き以上にフォークが差し込まれないよう、根元の部分にブロック状のものを取り付けることも一つの方法です。

もしくは、フォークの部分に貼り付けられるアタッチメントを利用している企業もあります。
ただし、パレットの奥行きに合わせてフォークを削ってペンキを流し込む方法は、フォークの強度を落とし車検に通らない恐れがあるため、やめておきましょう。

視界が荷物で遮られている状況下での衝突

視界が荷物で遮られていると、前方の荷物や作業者に気付かない場合があります。
前方が見えない場合にはバックで走り、視界を確保しましょう。

もしどうしても前進しなければならない場合には、左右に体を振って前方を確認するか、少し荷物を持ち上げて下から前方を見るなどして荷物や作業者がいないか確かめることが重要です。
前方にいる作業者に衝突するのを避けるため、警告音や回転式警告灯を設置している現場もあります。

パレットに乗っていた従業員が転落

パレットに乗っていた作業員が転落した場合、重大事故や死亡事故につながる恐れがあるため、こうした使い方をしないのがもっとも重要な対策です。
本来フォークリフトは、フォークの部分やパレットの上に作業員が乗って作業することを想定していません。

しかし、毎日フォークリフトを使用している気の緩みから、安全への意識が薄れてしまいがちです。短時間だけなら良いとは考えず、正しい使い方を心がけましょう。
「フォークリフトは死亡事故を起こす恐れのある危険な乗り物」という認識を持ち、安全対策を講じることが重要です。

マストやヘッドガードに挟まれる

フォークリフトを運転していて、運転者がマストやヘッドガードに挟まれるのを防ぐため、正しい運転のルールを順守することが大切です。
運転者がマストと運転席の間に身を乗り出したり、運転席から下りずに荷崩れを直そうと体を前方に出したりしたときにこの種の事故が発生することがあります。

可動部に身を乗り出さないよう、運転者は常にそこが危険な場所であると意識すべきです。さらに、積み荷が振動で崩れないよう固定する必要もあります。

坂道の走行している最中に荷崩れ

坂道を走行している最中の荷崩れを防止するためには、荷崩れ防止バンドの使用やバックでの走行などが有効です。

特に、プラスチックや金属のパレットは滑りやすく、坂道走行の際に荷崩れを起こしやすくなります。しっかりとバンドで固定し、荷崩れを防ぎましょう。
荷物の積み方にも注意が必要です。積み荷はフォークの奥から、重いものを先に、隙間なく積んでいかなければなりません。

さらに長い棒状のものはバランスを崩しやすいので、可能であればフォークリフト以外の方法で運搬しましょう。

荷崩れ防止には、フォークにアタッチメントを付けてパレットの滑りを防止するのも効果的です。
坂道走行だけでなく、急発進、急ブレーキ、急ハンドル、急旋回でもすべり止め効果が発揮され、安全性の高い作業が可能になるでしょう。

フォークリフトは事故事例に合った対策をしておこう

フォークリフトは大きな事故が起こり得る自動車です。前もって、どのような事故が起こる可能性があるか想定し、それぞれの事態に合った対策を講じておく必要があります。
さらに、事故などによってフォークリフトの製品が破損した場合の対策も考えておくべきです。

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