
数ある経費の中でも、工場の安定稼働に欠かせないフォークリフトの「維持費」は、決して無視できない項目ではないでしょうか。
「安全のためだから仕方ない」「専門的なことはディーラーに任せるのが一番」と思いがちですが、実はその中身を見直して独立系整備会社に頼むだけで、安全性や品質を一切落とすことなく、大幅なコスト削減を実現できる可能性があります。
今回は、独立系整備会社がなぜコスト削減と点検品質を両立した年次点検ができるのかをご紹介します。
そもそも「年次点検」って、何をしているの?
フォークリフトは、法律(労働安全衛生規則)によって、1年に1回の定期的な検査(年次点検)が義務付けられています。
これは、自動車でいう「車検」のようなもので、安全な稼働を維持するための非常に重要な点検です。
専門用語を並べると難しくなりますので、大きく4つのカテゴリーに分けて何を確認しているのか簡単にご説明します。
- 【ブレーキ・ハンドル系統】きちんと「止まる・曲がる」かのチェック
人の安全に直結する最も重要な部分です。ブレーキがしっかり効くか、ハンドル操作に異常はないかなどを徹底的に確認します。 - 【荷物を上げ下げする装置】フォークリフトの心臓部のチェック
ツメ(フォーク)や、それを上下させるマスト、チェーンなどに劣化や損傷がないかを確認します。荷物の落下事故などを防ぐための点検です。 - 【エンジン・バッテリー系統】動力源のチェック
エンジンやモーター、バッテリーが正常に作動するか、オイル漏れなどがないかを確認します。稼働効率や突然の停止トラブルを防ぎます。 - 【車体・タイヤなど】全体的な健康診断
ヘッドライトやウインカーは点灯するか、タイヤは安全な状態か、車体に歪みはないかなど、フォークリフト全体の隅々までチェックします。
このように、年次点検は「安全に、問題なく動き続ける」ための総合的な健康診断なのです。

その整備、本当に必要ですか?過剰整備がコストを上げるワナ
ディーラー系列の修理業者に点検を依頼した場合、こんな経験はありませんか?
- 「工場からフォークリフトが数日間なくなり、仕事が滞った」
- 「バッテリーの調子が悪くなったとき丸ごと交換を勧められ、高額な見積もりになった」
これには理由があります。
ディーラー系列では出張できる整備士の人数が限られているため、修理が必要になると一度会社に持ち帰る「持ち帰り修理」が基本となることが多いのです。
そのため運送費がかさむだけでなく、フォークリフトが使えない時間(ダウンタイム)が発生します。
さらに予防的な観点から「まだ使える部品」まで交換する、いわゆる「過剰整備」が行われる傾向があります。
例えば、バッテリーのセル(小さな電池の集合体)が一つだけ故障した場合でも、全体を交換する提案です。
もちろん安全のための提案ではありますが、コスト面では大きな負担となります。

コスト削減の鍵は「適正整備」にあり!独立系整備会社の強み
一方で独立系の整備会社は、お客様の工場へ整備士が直接お伺いし、その場で点検から修理まで行えます。
この新しい選択肢には、こんなメリットがあります。
| 項目 | ディーラー系列 | 独立系整備会社(セイビバ) |
|---|---|---|
| 品質 | ◎ 法定点検 | ◎ 法定点検 |
| 修理の進め方 | 持ち帰り修理が多い | ◎ その場で修理 |
| ダウンタイム | 長くなりがち | ◎ 最小限 |
| 整備内容 | 過剰整備の傾向 | ◎ 必要な箇所だけの「適正整備」 |
| 整備パーツ | 純正品がメイン | ◎ 社外品も合わせ柔軟に提案 |
| コスト・工賃 | 高くなりがち | ◎ 大幅な削減が可能 |
| 透明性 | 見積もり内容が分かりにくいことも | ◎ 整備士がその場で説明 |
先ほどのバッテリーの例で言えば、弊社は「故障しているセルだけを交換する」という修理を行います。
このため、安全性はしっかりと確保しながら、部品代や作業費を劇的に抑えられるのです。
これは廃棄物を減らすことにも繋がり、企業の環境配慮(SDGs)の観点からもメリットがあります。
必要な部分だけを修理する「透明性のある適正整備」こそが、安全とコスト削減を両立させる最善の方法だと私たちは考えています。
なぜメーカーと独立系の「品質」は同じなの?
ここで、多くの方が抱く「メーカーでないと品質が心配」という疑問にお答えします。
結論から言うと、フォークリフトの年次点検の品質は、どの業者に依頼しても法律によって担保されています。
その理由は、大きく2つあります。
理由①:点検項目と検査シートが、法律で厳格に定められているから
年次点検は、労働安全衛生法で定められた「特定自主検査」と呼ばれるものです。
ブレーキの性能からチェーンの摩耗度合いまで、検査項目は国によって細かく規定されています。
(労働安全衛生規則 第151条の21、第151条の53、第167条、第194条の23)
そして、その結果は「特定自主検査記録表」という全国共通の公的な書式に記録し、3年間保管することが義務付けられています。
これは、メーカーであろうと独立系であろうと、全く同じ基準・同じ様式で行われます。
(労働安全衛生規則 第151条の23、第151条の55、第169条、第194条の25)

理由②:点検を行うのは、国家基準の資格を持つ「プロの整備士」だから
この特定自主検査を行うことができるのは、厚生労働省が定める研修を修了した「検査者」の資格を持つ整備士だけです。
メーカーの整備士も、独立系整備会社の整備士も、同じ国家基準の資格を有したプロが点検にあたります。
つまり、「誰が(国家基準の資格者)」が「何を(法律で定められた点検項目)」点検するかは、業者による違いはありません。
だからこそ、「どこに頼んでも、法定点検の品質は変わらない」と断言できるのです。

今一度、整備費用を見直してみませんか?
フォークリフトの維持費は、安全を守るための必要経費です。
しかし、その中身をよく見てみると、まだまだ削減できる余地が隠されています。
「法律で保証された安全性・品質はそのままに、より効率的で、無駄のない整備を行う」
これが私たち『セイビバ』がご提案する、信頼にもとづくコスト削減です。
もし、現在のフォークリフトの維持費に少しでも疑問を感じていらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談ください。
今の点検内容と料金が本当に適正なのか、比較するだけでも大きな価値があります。
貴社のコスト構造の改善に、必ずお役立てできるはずです。
ぜひお気軽にお問い合わせください!
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